「個人面談、何を話せばいいのかわからない」
「〈問題ありません〉と言われたけど、本当に大丈夫?」
「先生は本当のところ、うちの子をどう見ているの?」
年に1〜2回の個人面談。たった10〜15分のこの時間を、もったいない使い方で終えてしまう保護者の方がとても多いです。担任として何百回と面談をしてきた立場から、先生が「本当は言いたいけれど言いにくいこと」、そして面談を最大限活かすコツを正直にお話しします。
まず知ってほしい「面談は本音が出にくい場」だということ
意外に思われるかもしれませんが、教師は面談で全部を話せているわけではありません。理由は2つあります。
- 時間が短い……1人10〜15分。次の保護者が待っているため、込み入った話まで踏み込めない
- 保護者の反応を見て言葉を選んでいる……ショックを受けそうな方には、やわらかい表現に置き換える
だからこそ、保護者の方から「踏み込んで聞いてくれる」と、教師は安心して本音を話せます。受け身で座っているだけでは、当たり障りのない15分で終わってしまうのです。
「問題ありません」の裏にある本当の意味
面談で一番よく使われ、そして一番誤解されるのがこの言葉です。「問題ありません」には、実はいくつかの意味が隠れています。
- 本当に順調で、特筆すべき課題がない(このケースももちろんあります)
- 可もなく不可もなく……埋もれがちで、もっと個性を見てあげたい
- 短い時間で伝えきれないので、ひとまず安心材料を先に伝えている
もし「問題ありません」で終わりそうになったら、ぜひ「家ではこういう様子なのですが、学校ではどうですか?」と一歩踏み込んでみてください。具体的な場面を聞かれると、教師は具体的なエピソードで返せます。
先生が「本当は言いたいけれど言いにくい」3つのこと
15年間で、言いたくても言い出しにくかったことの代表が次の3つです。家庭に関わる繊細な話なので、教師からは切り出しづらいのです。
① 生活リズム・睡眠不足
授業中にあくびが多い、午前中ぼんやりしている——その原因の多くは睡眠不足です。でも「夜更かしさせていませんか?」とは聞きにくい。保護者から「最近寝るのが遅くて」と話してもらえると、すごく助かります。
② ゲーム・動画・スマホの時間
提出物が出ない、集中が続かない背景に、長時間のゲームや動画があるケースは本当に多いです。ただ家庭のルールに踏み込むことになるため、教師からはなかなか言えません。
③ 親子の関わりの時間
情緒が不安定な子の多くは、家庭で話を聞いてもらう時間を必要としています。これも「もっとお子さんと話してあげてください」とはストレートに言いにくい領域です。
教師が「この保護者は信頼できる」と感じる質問
逆に、こう聞かれると面談がぐっと実りあるものになります。
- 「家ではこうなのですが、学校では?」と家庭の様子を先に共有する
- 「苦手な〇〇、家でどうフォローすればいいですか?」と具体的な相談をする
- 「友だち関係はどうですか?」と勉強以外も聞く
- 「来学期、家で意識するといいことは?」と次につなげる
共通しているのは「学校と家庭で一緒に育てましょう」という姿勢です。この姿勢が伝わると、教師はその子をより気にかけるようになります。
逆効果になりがちな面談の臨み方
- クレームや要望だけを並べる(担任は身構えてしまい、本音を話さなくなる)
- 「うちの子に限って」と課題の指摘を受け入れない
- メモも質問も用意せず、ただ座っている
面談を120%活かすために、家庭でできる準備
面談前に「家での学習でつまずいている単元」を把握しておくと、相談が一気に具体的になります。たとえば「算数の分数でつまずいているようなのですが、学校では?」と聞ければ、教師も的確なアドバイスを返せます。
家庭学習でスタサプ小学講座のような映像教材を使っていると、子どもがどの単元で止まっているかが見えやすくなります。月2,178円で全学年の単元が見放題なので、つまずいた箇所を戻って確認でき、「面談で相談したい点」が明確になります。学校と家庭の連携の土台としても役立ちます。
面談で一番多い質問と、そのとき教師が思っていること
数百回の面談を経験してきて、断トツで多い質問があります。
「うちの子、どうですかね?」
とても素朴で、自然な質問です。お子さんのことが気になるからこそ出てくる言葉だと思います。
ただ、正直に打ち明けます。この質問が、教師にとっては一番答えるのが難しいのです。
なぜ答えにくいのか
「どうですか」の範囲があまりに広いからです。学習面のことなのか、友達関係のことなのか、生活態度のことなのか。何を知りたいのかがわからないまま、限られた面談時間の中で答えを探すことになります。
だから私は、その子が本当に努力できていることを正直にお伝えするようにしています。「頑張ってますよ」という言葉は、決してその場しのぎではありません。本当に頑張っている姿を見ているから、そう言っています。
それでも面談のあと、「もっと役に立つことが言えたんじゃないか」と考えることは今でもあります。これは私だけでなく、多くの教員が抱えている感覚だと思います。
だから、質問はできるだけ具体的にしてください
教師の側から本音を言うと、具体的に聞いてもらえた方が、はるかに中身のある話ができます。
- ✕「どうですかね?」→ ◯「算数の授業中の様子はどうですか?」
- ✕「友達関係は大丈夫ですか?」→ ◯「休み時間は誰と過ごしていますか?」
- ✕「勉強できてますか?」→ ◯「家でどこを重点的にやらせたらいいですか?」
場面や教科を限定してもらえると、教師の頭の中にある具体的なエピソードが引き出せます。「そういえば先週の算数で…」という話が出てくるのは、たいていこういう聞き方をされたときです。
面談の質は、質問の具体性で決まります。これは教師の側から、ぜひお伝えしておきたいことです。
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面談で家庭学習について相談したい・された方へ。教材選びの考え方を教師の視点でまとめています。
この記事の執筆者:タカ先生(現役小学校教師・教員歴15年)
公立小学校に15年勤務。担任として数百回の個人面談を重ねてきた立場から、保護者の方に知っておいてほしい「面談の本音」をお伝えしています。2児の父として、我が子の面談では逆の立場も経験しています。詳しいプロフィールはこちら
