小学生の勉強

職員室で先生たちが本当に話していること|「自分からやってみる子」が少ない理由と家庭でできること

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こんにちは、現役小学校教師のタカ先生です。

職員室で先生同士が集まると、必ず出てくる話題があります。学力の話でも、行事の話でもありません。

「言われたことは素直にできる子は多い。でも、自分から進んで何かをやってみる子が少ない」

これは特定の学年やクラスの話ではなく、多くの教員が共通して感じている実感です。そして「そこを伸ばしたいけれど、なかなか難しい」というところまでがセットで語られます。今日は、この職員室の本音と、家庭でできることをお話しします。

教室にいる子は、大きく3つに分かれます

教員の目から見ると、子どもたちはだいたいこの3層に分かれます。

① 言われたことすらやらない子(ごく一部)

正直に言うと、この層は教師にとって一番苦しい相手です。指示に文句を言い、動かない。声をかけ続けるしかありませんが、教室という集団の中では手が届ききらないことがあります。

② 言われたことは素直にできる子(大多数)

教室のほとんどはこの層です。先生の指示を聞いて、きちんとやる。真面目で、いい子たちです。そして通知簿の評価も、悪くつくことはありません。

③ 自分から「やってみよう」と動ける子(ごく少数)

この層が本当に少ない。でも教員はみんな知っています。この子たちが、学校を変えるリーダーになっていくということを。

②の子と③の子、何が違うのか

ここが大事なところです。②の「言われたことができる子」は、決して悪くありません。むしろ学校生活はスムーズに送れます。

でも③の子には、②の子にはない力があります。指示がない場面で、自分で判断して動けるという力です。

たとえば掃除の時間。指示された場所が終わったあと、②の子は立って待ちます。③の子は「あそこも汚れてるな」と気づいて動きます。授業でも同じです。問題が解き終わったあと、②の子は手を止めます。③の子は見直しを始めるか、次の問題に進みます。

この差は、10年後にとてつもなく大きくなります。

学校では②の子でも困りません。指示は毎日与えられるからです。でも社会に出ると、誰も指示をくれない場面の連続になります。

なぜ③の子は少ないのか——教師としての反省も含めて

正直に書きます。学校というシステムが、②の子を育てやすい構造になっている面があります。

30人を安全に、時間通りに動かすためには、どうしても「指示して従ってもらう」場面が多くなります。私たち教員も、自主性を伸ばしたいと思いながら、日々の運営の中で指示を出し続けているのが実情です。だから職員室で「難しいね」という言葉が出るのです。

だからこそ、家庭で育てられる部分がとても大きいと私は考えています。

家庭で「自分からやる子」を育てる3つの方法

①「やりなさい」を「どうする?」に変える

宿題の場面で試してみてください。「宿題やりなさい」ではなく「宿題、いつやる?」

やるかどうかを選ばせるのではなく、やり方を選ばせるのがコツです。「ごはんの前?あと?」でもいい。自分で決めた瞬間、それは「やらされる勉強」から「自分の勉強」に変わります。教室でも、選択肢を渡された子は動きが変わります。

② 終わったあとの「余白」を埋めさせない

宿題が終わったあと、親がすぐ次の課題を渡してしまうと、子どもは「終わったら次が来る」と学習します。そうなると、終わったあとに自分で何かを始める理由がなくなります。

あえて数分、何もない時間を作ってみてください。最初は何もしません。でも「間違えたところ、もう一回やってみようかな」と自分で動き始める子がいます。その瞬間を見逃さずに認めてあげると、次から自分で動くようになります。

③ 結果ではなく「自分で決めたこと」を褒める

「100点すごいね」は結果への評価です。「自分で決めてやったんだね」は行動への評価です。

後者を繰り返された子は、自分で決めること自体に価値を感じるようになります。これが③の子の土台になります。

家庭学習は「自主性を練習できる場所」です

教室では、自主性を練習する機会がどうしても限られます。時間割があり、指示があり、30人が一緒に動くからです。

でも家庭学習は違います。何を、いつ、どの順番でやるか。すべて子どもに委ねられる可能性がある場所です。ここが家庭学習の、点数以上に大きな価値だと私は思っています。

動画教材のように「自分で選んで進める」形式の教材は、この練習にちょうどいい設計になっています。今日どの単元を見るか、わからなかったらどこまで戻るか。子どもが自分で決める場面が、毎日発生するからです。

親が単元を指定してしまうと、また②の状態に戻ってしまいます。多少遠回りに見えても、選ばせてみてください。

まとめ:学校が育てにくい力を、家庭で育てる

  • 職員室の共通認識は「言われたことはできるが、自分から動く子が少ない」
  • ②「指示に従える子」でも学校では困らない。でも社会に出ると差が出る
  • 学校は構造的に②を育てやすい。だからこそ家庭の役割が大きい
  • 「やりなさい」を「いつやる?」に変える
  • 終わったあとの余白を埋めない
  • 結果ではなく自分で決めたことを褒める

自分から動ける子は、学校を変えるリーダーになります。私は15年間で何人もそういう子を見送ってきました。その芽は、家庭の毎日の小さなやりとりの中で育ちます。

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この記事の執筆者:タカ先生(現役小学校教師・教員歴15年)

公立小学校に15年勤務。職員室で交わされる本音と、教室で見える子どもの姿の両方をお伝えしています。2児の父として、我が家でも「いつやる?」を実践中です。詳しいプロフィールはこちら